
2023年9月26日
素材にこだわり北海道産のクリームチーズ、生クリームを選びました。
海外産も含めて10種類以上のクリームチーズから組み合わせを含めて100通り以上の試作を行いました。
クリームチーズの組み合わせをして焼いてみると良いところ、悪いところが出ました。
クリームチーズはメーカー一つ一つ特長があり、クリーム感、塩加減、香り、濃厚さが違います。
それを組み合わせると味わいが強くなったり、逆に弱くなったりします。
最終的に3種類のクリームチーズをブレンドしたものと、北海道産のクリームチーズ1種類のもので悩みました。
最後はシンプルに北海道産にこだわりを持って使おうとなり、熟成をした時に違いが出やすいという点も含めて決定をしました。
チーズケーキは入れているものがシンプルなので特長が出しやすくもありますが、
他のお店とも同じような商品にもなりやすいと思っています。
理想のバスクチーズケーキを作るためにたどり着いたのは、北海道産のクリームチーズ、そして生クリームでした。
美しい焼き色に仕上げた表面の香ばしさと、舌の上でなめらかに溶けていくクリーム感。
温度によって変化する食感の違いを楽しむ。
スプーンを入れた途端にわかる絶妙なふわトロ食感と豊かな風味を堪能する。
●チーズケーキらしくチーズの味が出ている
クリーム感を追求するとチーズの風味が薄くなりチーズ感が薄れると思っています。
●なめらかで
米粉等の粉を入れない事で吸水性は落ちますが、なめらかになります。
●ねっとりしていて
吸水性が落ちてねっとりさが出ずらくなる事を熟成により粘性を上げています。
●グルテンフリーでも美味しい
小麦粉を入れない事によりグルテンフリーになります。
健康的にグルテンフリーを選んだり、アレルギーの方でも食べる事が出来るようになります。
●甘さが控えめ
砂糖を出来るだけ少なくしても甘味が出るように添加物は入れずに試行錯誤しました。
●冷凍しても美味しい
冷凍をすると水分が出て、離水状態になります。解凍時にどれだけ美味しく食べて頂けるかを冷蔵、冷凍の方法を研究しました。
私たちの店名である熟成バスクチーズケーキには他のお店にはないものが付いています。
熟成という言葉です。
元々は美味しいチーズケーキを作りたいという想いから始まったのが、新規事業であるスイーツ事業です。
チーズケーキが大好きで色々なお店で食べ歩きをして、数多くのチーズケーキのお取り寄せをしてきました。
色々食べてみると自分の好きなチーズケーキもわかってきて、なめらかで舌の上で味わっても粉っぽさを感じないものが好きで
そんなチーズケーキを見つけると何度も買いに行っていました。
子供がアレルギー持ちだった事もあり、素材にこだわり、
出来たらグルテンフリーで作りたいと思っていました。
グルテンフリーは小麦粉(グルテン)を入れなければ米粉等を入れても当然グルテンフリーになります。
粉を入れるとつなぎになって粘性は上がりますが粉っぽさは残ってしまいます。
逆に言うと、粉を入れないと粘性が出ないでとろみというより流れ出るようになってしまいます。
何度も粉を入れないで試作を繰り返しましたが、自分たちが考えるねっとり感には
達していなくて悩みました。
粉を入れるほうが良いのか?
他に何か策はないのか?
焼く温度、焼き方を変えたりもしました。
そこである時、発酵、熟成というものにたどりついて試作をしてみました。
熟成と名前が付いているお店に何でも買いに行ってどうやって熟成をしているかを聞いたりしました。
もちろん熟成肉を使っている焼肉屋さんやステーキ屋さん、魚を熟成させているお寿司屋さんにも行きました。
お肉の場合は熟成により効果もわかりますが、スイーツの熟成に関しては、たいていのお店が熟成をしているけど明確に違いはなさそうな返事でした。
チーズケーキを熟成しているというお店も焼いた後に熟成をしているというお店が大半で後は熟成をしたチーズを使っていると言われました。
そこから熟成の本を読んだり、ネットで調べたり、熟成や発酵の先生に聞きに行ったりしました。
熟成って定義が無くて、極端に言えば30分でも3日でも熟成と言えます。
お肉や魚はその場で職人さんが焼いたり、切って出すので、温度、香り、感覚である程度の確認が出来ます。
しかし私たちのスイーツはお客さんが解凍して、どう保存するかわからないので
スイーツは熟成に不向きと言われてきました。
そこで私たちの考える熟成を定義しました。
タンパク質を生きた酵素がアミノ酸に変化させる事
熟成をさせるには生きた酵素が必要でその酵素は60度程度で失活してしまう事がわかりました。
私たちのバスクチーズケーキは200度前後の温度で焼き、菌の事を考えると75度前後まで芯温を上げるようにしています。
私たちの考える熟成は、焼いた後だと酵素は失活してしまっているので熟成が思ったより出来ないと言う事になります。
そこで焼く前に熟成をするのですが、これが実はかなり苦労しました。
生クリームやクリームチーズを混ぜて焼成前に熟成に使える時間は24時間以内。
クリームを混ぜた後に冷蔵庫で、普通に置いておいても熟成は進みません。
そこで特殊な最新の機械を2種類入れて熟成を早めるようにしました。
クリームチーズの段階と生クリームを混ぜた段階の2回熟成をかけています。
結果としては24時間で5日程度熟成をした効果が出来るようになりました。
もちろんそれには何度も熟成を早める為に失敗を繰り返しました。
私たちのように元々パティシエでもないものが考えるのは通常では非常識であるがそれがうまくいく場合もあれば、
非常識でしかない場合もありました。
うちのチーズケーキは入れているものが少ないだけに
熟成をして、しっかりと工夫をしないと私たちのお店でしか食べれない商品になりません。
満足の出来る、熟成バスクチーズケーキが出来上がった時には
約1年と年月と500回以上の試作、それにより体重増加がありました。
熟成をしてない私たちが非熟成と呼ぶチーズケーキも美味しいし
入っているもの、焼成時間、温度全て一緒なのに熟成でこんなに違うんだと驚いたのを覚えています。
ここまで違うなら熟成と非熟成の成分分析をしてみようとなり、色々な会社を探しました。
出てきたデータを見て、ニヤリとしたのも覚えています。
熟成レポート詳細
グルタミン酸が約2倍→旨味が約2倍
粘性が約8倍→ねっとりさが約8倍
水分量が0.7倍→ぎゅっとつまった
自分たちが食べた時の印象と一緒でした。
全く同じチーズケーキが、こんなに違う商品に変わるなら
熟成というのは本当に難しく、菌検査を20回以上していると思います。
自分たちでは見えないのでお客様に届けるには大切だと思っています。
熟成は体にも良いとされています。
弊社のバスクチーズはアミノ酸が増えています。
グルタミン酸には脳の機能を活性化する効果やアンモニアの解毒・利尿効果があり、筋肉や免疫力を強化するたんぱく質を構成する働きを持つため、
人間の生命維持に大切な役割をしています。 また脳の興奮を鎮めるGABA(ギャバ)を生成する働きもあります。
と言われています。
熟成は奥が深いのでこれからも追及していきます。
熟成と非熟成の食べ比べセットも販売をしています。入っているものが一緒で、焼き時間、焼成温度も変わりません。
同じものが食べ比べる事が出来る商品は他にないと思います。
チーズケーキを作る上で栄養成分表や原材料表示は見ますか?
食品の仕事を始めてから裏面表示を見るようになりました。
裏面表示には商品に何が入っているかを書かないといけません。
左側から量が多いものから書いていきます。
最近はどんどんと制約も増えています。
これはユーザー様には良い事だと思います。
私たちスイーツ(チーズケーキ)を作る人間は
何が入っているかを見て、その商品がどういう想いで作ったかを
想像します。
以下が私たちの裏面表示になります。
原材料表記
クリームチーズ、生クリーム、グラニュー糖、全卵、脱脂濃縮乳、バターミルク(一部に乳成分を含む)
・原料原産地:北海道製造
・アレルギー表示:乳成分、卵
栄養成分表
・栄養成分(100gあたり):エネルギー322kcal
蛋白質5.6g、脂質24.4g、炭水化物20.1g、食塩相当量0.53g
多分他のお店のチーズケーキよりも原材料の種類が少ないと思います。
これは熟成により味の深みを出す為に余計なものを入れないようにしています。
卵もチーズケーキらしいチーズ感を出す為に、わざと卵感が強すぎないものを選んでいます。
通常はこだわりの卵を入れると思いますが、そうすると卵が主張をしてどんどんプリンのような物に近づいていきます。
口に入れるものは出来るだけ変なものを入れずに、素材の持つ素晴らしさを引き出していきたいと思います。
色々な種類やこだわりの主張が出来る物を入れた方が美味しくなる事も多いです。
凄い難しい問題で、ついつい色々入れたくなります。
足し算でいくのか、引き算でいくのかこれはいつまでも結論が出ない悩みです。
成分分析レポート→https://agingcheesecake.jp/report
熟成バスクチーズケーキは通販、お取り寄せ専業として2022年1月に運営を開始しました。
クラウドファンディングで800万円を超える支援を頂き、最大3か月待ちになりました。
それを見て、都内やお近くにお住まいの方たちから工場で購入をしたいとのご連絡を数多くお問い合わせを頂2022年。3月直接販売を始めました。
最初は熟成バスクチーズケーキのみでしたが
2022年9月より (全て税込み)
熟成バスクチーズケーキ 4000円
非熟成バスクチーズケーキ 3000円
濃厚熟成ガトーショコラ 3000円
熟成チーズプリン 600円
熟成生チョコプリン 600円
熟成プリン2個セット 1000円(200円お得)
で販売をしております。
もちろんWEBと値段は基本一緒なのですが、現金のみとなっているため御釣りがないように非熟成のバスクチーズケーキは200円安い3000円で販売をしています。
もちろん送料はかかりませんのでお得になりますが、毎日販売数が一定ではありません。
ネットでの販売が多い場合には売り切れになる事もかなり多いです。
ご予約もできますがすぐの日程でお受けできない事も多いです。
誰も通らないような道にありますので、ご来店される方は
GoogleMAPからうちを知ってくる方がほとんどで毎月増えています。
Googlemapの口コミはこちら
口コミも参考にしてくださると嬉しいです。
雑色 ケーキ、雑色 チーズケーキなんかで調べてくる方も多いみたいです。
工場での販売ですので、スタッフ不慣れゆえサービスが行き届かない事もあるかと思いますが、精一杯対応いたします。
グルテンフリーというとどういうイメージですか?
とかなり多くの方に聞いてみました。
アレルギー対応
健康に良い
美味しいものが少ない
小麦粉を取らない
自分の生き方
ビーガンまでは出来ないがmグルテンフリーで生活したい
と言う答えがありました。
私の子供は卵白アレルギーです。
小さい頃から卵を食べられず苦労していました。
それもあり出来るだけ今回のスイーツでもアレルギー対応や添加物は入れない商品
にしたいと思っていました。
グルテンフリーの商品を食べると今一つ味気がないものが多い印象だったり、
美味しいと感じるものが少なかった気がしていました。
グルテンフリーとは、グルテンを一定レベルで含まないという意味で、
一般的にはグルテンを含む食品を摂取しないライフスタイルのことをいい、
パスタ、ラーメン、パンなんかを食べないという事でもあります。
グルテンは、小麦や大麦・ライ麦などに含まれるたんぱく質の一種で、
小麦の場合、グルテニンとグリアジンという2種のたんぱく質が絡み合ってできたものです。
小麦粉は水を加えてこねることで、2種類のたんぱく質が結びついて粘弾性のある網目構造を作ります。
弾力性をだしたり、ふっくらさせたりする性質を利用して、スイーツ、ピザやパスタ、パン等が作られています。
美味しくて無性に食べたくなるものが多いです。
小麦粉を使っていないものをグルテンフリーという表現をする事も多いです。
やはりグルテンが弾力性をましたり、吸水をしたり、ふっくらさせたりするので
使い勝手が良いので少量だけ入れるというお店も多いと思います。
グルテンフリーという表記をする商品でも、米粉やコンスターチなんかを入れる物もあります。
デメリットは粉を入れていますのでやはりざらついてしまう可能性があります。
健康的にグルテンを接種していない人も多くいますし、グルテンアレルギーの人もいます。
今回私どもの熟成バスクチーズケーキは
小麦粉や米粉、コンスターチの粉類を入れずに作っています。
熟成は粉無しのグルテンフリーでどうやったら粘性を上げるか
悩んでたどり着きました。
商品を作るの産みの苦しみ、そして育ての苦しみがあると思います。
必死になって作った商品を、毎日どうやったらもっと美味しくなるかを考えて
焼き続ける事が凄い大事だと思ってます。
バスクチーズケーキは、スペイン・バスク地方に由来し、主にグラナデ・チーズを使用して作られるチーズケーキの一種です。
グラナデ・チーズは、スペイン産のチーズで、軽く発酵させることによって、チーズのコクと酸味が強く出ることが特徴です。
そのため、バスクチーズケーキはチーズの味が非常に強く、酸味もあります。
バスクチーズケーキは、スペインの料理としてはもちろんのこと、世界中で人気のあるデザートのひとつです。
特に、チーズのコクと酸味が絶妙なバランスで、食べ応えがあります。特長は高温で焼き焦げ目を付けながら中はそこまで火を通さないでレアチーズケーキとベイクドの中間のような仕上がりになっています。
有名店としては発祥とされるスペイン北部の「美食の街」サンセバスチャンにある老舗「LaVina(ラ・ビーニャ)」や、
隠れた名店「Pasteleria Otaegui(パステレリア・オタエギ)」があります。
日本では2019年3月にローソンから発売されたバスチーが人気を博し2022年9月に終売するまで累計6400万個という驚異的な数量を記録しました。
初めてローソンでバスチーを食べた方も多いと思います。
製法は、一般的にバター、砂糖、卵、小麦粉、グラナデ・チーズ、バニラエッセンスなどを使用します。
バターと砂糖を混ぜ合わせ、卵を加えてよく混ぜます。次に、小麦粉を加え、よく混ぜ合わせます。
そして、グラナデ・チーズを加え、均等に混ぜ合わせます。最後に、バニラエッセンスを加え、よく混ぜ合わせます。
この生地を、ケーキ型に流し込んで、180℃で約25分間焼き上げます。
高温で焼く事により表面が黒くなりますが、中心部までは80度前後の火入になり、特長と言われるクリーミーさが残る事になります。
また、グルテンフリーで作ったバスクチーズケーキもあります。それは小麦粉をグルテンフリーの粉(米粉等)に置き換えたものです。
上記を踏まえ私達のバスクチーズケーキは色々試行錯誤をして
新しいものに変化しています。
クリームチーズの段階に熟成を行い、乳製品を混ぜた状態でも熟成をかけ2段熟成という
スイーツでは類をみない製法を確立しています。
チーズを熟成する事によりチーズ感が増し、再度熟成をする事により甘味のかどが取れて
奥深い味わいになります。
小麦粉を使わないことによりグルテンにより出ている粘性が出ないので、熟成を行う事により粘度の高い商品になり、
入ってる物、焼成時間、温度が一緒で熟成をしていない非熟成バスクチーズケーキと比較して8倍以上の粘度
と旨味が2倍という特徴を持っています。
グルテンフリーにするために小麦粉から米粉に入れ替えるのではなく、粉を入れない事によるメリットであるなめらかさと、
グルテンフリーであっても美味しさを追求しています。
私の息子もアレルギーを持っていますので出来るだけ余計なものは入れないで小麦粉アレルギーの方でも
美味しいものを提供したいという想いを持っています。
通販に関して冷凍でお客様に送るため、冷凍方法もかなりこだわっています。
急速冷凍機を使い、急速冷蔵を行ってから急速冷凍を行っています。
販売当初と比較して冷蔵、冷凍の方法も10個以上改良を行っています。
冷凍方法により解凍した時に出てしまう水分も少なくしたい、
出来るだけべちゃべちゃにしない為に色々研究をしています。
最近は冷凍していない熟成バスクチーズケーキを食べたいという方も多いので
雑色工場での直接販売時にご予約の方限定、数量限定で木曜、金曜に少量だけ試験販売も行っています。